守りたい ただあなただけを
「それで・・治るのか?」
ヴィックスが主治医に話を聞くと・・主治医はその目を伏せた。
「・・・なぜ黙る・・?
何とか言え!!」
「ヴィックス殿、落ち着いて下さい。
ドクター、どうなのですか?」
「・・熱が下がらない・・・
・・・・薬が効かないのです・・!
解熱剤も・・感染症を和らげる薬を投与しても・・・
恐らくウイルスが骨の奥底まで届いていて・・このままでは・・・・。」
「“このままでは”、なんだ?」
「・・・命が危ない・・・。」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・なんだと・・・?
「・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
主治医、ヴィックス共に・・言葉を失ってしまった。
「お前医者だろ!!
何とかしろ!!!!」
直後、主治医の胸ぐらを掴むヴィックスを引き離し、私達は一旦医務室から廊下に出た。