蒼い月と紅の灯火
「朔夜って、そんな感じだっけ……」
「どうだか、こんなもんだよ」
嘘だ。
私の知ってる朔夜はうるさくて、頼りになって、こんな相手に恐怖を与えるような人じゃなかった。
嘘……?
それは、私がそう思い込んでるだけではなくて?
それなら……、私は……。
「離れて」
「離せばいいんじゃないの」
「あなたがしっかり固定してるから動けないの!」
「いいじゃん、好きな子なんだもん。こうしたくなるでしょ」
「っ……」
「朱里ちゃん、中途半端だね」
「え……」