蒼い月と紅の灯火
「皆さん、無事ですか?」
「あぁ、お陰で犠牲になったものはいない。里の代表としてお礼をしたいところだが……」
「いえ、無事に生きててくださればそれで構いません。ですから……」
「出来たら今度、新しい住みかに呼んでください」
蒼兎が微笑みかけながら言う。
「あぁ、そうさせてもらうよ」
お陰で皆の緊張の糸がゆるんだ。
私も、気付かないうちにはりつめていた。
もし、助けられなかったらどうしようって。
蒼兎の助けにならなかったらって。
「じゃ、帰るぞお前らー」
「え、あ、皆さんお元気で!」
「ありがとう」
バタバタとしてしまったけど。
助けられてよかった。
「よかったぁ」
「朱里強いよねー!」
「兄さん、うざい」
「あのねぇ!?」
「帰るって……どっちに?」
「それ、は……」
「勿論蒼兎の家だよ! ね、蒼兎?」
有無を言わせないような笑顔だった。
「あー、うん」