蒼い月と紅の灯火
「兄さん呼んでくるね」
「うん!」
朔夜を呼びに行く蒼兎。
やっぱり、少しだけ悲しそうだった。
(ごめん、私がまだ未熟だから)
「話終わったんやねー?」
気だるそうに口を尖らせながら出てくる朔夜。
「ん……?」
「っ!?」
へこんでいる私に気付いたのか、目を細めてにやりと笑った。
何を、考えているの?
朔夜は鋭いから怖い。
「そういや蒼兎、用事あるんじゃないのか?」
「うん、ごめんね朱里留守番しててね。くそ兄貴と」
「おい蒼兎。お前一言余計だ」
「え!?」
このタイミングは、辛いです蒼兎。
朔夜と居させていいの?
「ほら! 朱里ちゃん! 遊ぼう!」
「大人しくしててよ。朱里に迷惑かけないで」
「はいはい、さっさといけー!」
「え、あの」
「いってきますよ! ごめんね朱里」
私が何か言う間もなく蒼兎は出ていってしまった。
となると、朔夜と二人きりになるわけだが。
チラッと朔夜さんを見ると、ニコッとされた。