蒼い月と紅の灯火
【朱里side】
私を抱き締める朔夜は微かに震えていた。
どうして、そんなに震えているの……?
そんなに辛いのに、どうして向き合い続けられるの?
私には、分からない。
いや、本当は分かってるんだ。
なのに、見て見ぬ振りをしているんだ。
「朔夜……?」
「ん、そうだな」
何か決まったような表情になる。
「どうしたの……っ!?」
床に押さえつけられる。
見上げた朔夜の顔は、あの時見た、冷たい瞳だった。
「朔夜……?」
「んー、ごめんね? 朱里ちゃんもいつまでもうじうじしてるの嫌でしょ?」
「それは、でも……」
朔夜が何したいのかが読めない。
それなのに、いつも見透かした目をしている。
「俺のこと、好き?」
「そりゃ、好きですよ」
「どういう好き……?」