エリート部長の甘すぎる独占欲~偽装恋愛のはずでしたが!?~
翌週、半ばのこと。昼休みに露子と屋上庭園でランチしながら、会社で新しく始まった食育プロジェクトについて話していた。
そのプロジェクトの第一弾を、機能性食品部の私たちの班が担当することになったのだ。午後から、そのためのミーティングも予定されている。
「出張授業って、どんなことするんだろう。露子、何か聞いてる?」
「うん。主任に聞いたけど、小学生の前で食育授業をするんだって。ここ最近一気に普及した、エナジードリンクのことを取り上げるみたい」
エナジードリンク……仕事で頑張らなくちゃいけないとき、私も頼ることがある。疲れていても眠気が飛ぶからありがたいんだよね。
いちおう、買うときはコバルト製薬の商品を選んで、売り上げにもちょびっと貢献しているつもり。
「でも、あれ飲むのって私たちみたいな働く大人が多いんじゃないの?」
「それが、学生でも試験前とか部活の試合前に飲んだりしてるんだって。けど若い子ほどカフェイン中毒になりやすいから、小学生の内から正しい知識を身に着けさせたいって思ってる先生方の要望で、その内容になったらしいよ」