さようなら、初めまして。
「…律儀だな。新品って言ったから返って気を遣わせたんだな。捨てて良かったんだ。
強引な事しちゃったから…、俺は…あれっきりになるだろうなって思ってた。今だって、仕事で居た訳じゃない」
じゃあ、会えたのは本当に偶々だったんだ…。でも、会えて良かった。それに、また助けてもらった。
「会えて良かったです。私…、自他とも認める、なんていうか、頑固なんです。思い込みが激しくて。だから、あんな風な時には、関わらないで欲しくて…、いいから、声なんか掛けずに、早く行ってと、思ってしまって。みんなそうだから。あ、ごめんなさい。
それなのに、助けてもらって、それは恥ずかしくても嬉しかったり…。あ、おんぶです。それも、暴れてごめんなさい。みんな、無視して見ないふりする人ばっかりだから、それが当たり前だって。だから、なにも一緒に、巻き添えになる必要なんて無いのにって。あんなに見られてたのに、こっち側の人になってくれて。あ、それに汗の事、誤解させてしまったかもって、嫌で降りたんじゃなくて、このままだったら、汗、また、かかせてしまうって、だから、降りるって……。
背中に居た時、おんぶは恥ずかしくて、でも、有り難くて…少しは冷静に考えてたんです。あ、ごめんなさい、これは要らない言葉でした、あの、本当に有り難うございました」
素直じゃないのも、誤解も、謝らなくちゃ、って、考えてた。良かった、全部伝えられた。
「フ、解ってるよ。これ、靴下、割りと役に立っただろ」
「あ、はい、不思議な感触でした。あ、足の感触。裸足とは違うから、痛くないけど痛いような。でも怪我はしなくて。ツボ刺激みたいな、時々微妙な拷問みたいでした。大きいから、ペンギンみたいだなって」
「ブハッ。面白い言い方だな。だから裸足は痛いだろって、聞いたんだ」
無視して行こうとしてごめんなさい。
「あー、ごめんなさい。借りておきながら。思った事言って」
「いや、いいよ、面白い。本当面白いよ」
「あー、これは、素晴らしい例え表現が得意な人が近くに居るからで、多分、日々、感化されてるんだと思います。だからこんな言い方に…」
笑わせてしまった原因が自分だって素直に思いたくなかった。靴下を履いて歩いた事も、言葉で表現した事も、どっちも恥ずかしいから。どこか、人のせいにしてしまいたかった。
「…そうか。これ、貰ってもいいの?」
「あ、はい。勿論です。芸がなくてすみません。好きな物も何もかも解らなかったから、使う物ならいいかなって。それも、どんなのがいいか解らなくて…」
悩んだ挙げ句がこれだと思われても、悩みに悩んで選んだ物だ。
「有り難う。気、遣わせちゃったな、大事に使うよ。あ、見ていい?」
「…あ、はい」
ガサガサと包装を外した。…ドキドキする。なんだか入社試験の結果待ちって感じ。ちょっと大袈裟かな。
「お。俺の好きなヤツだ。こういうシンプルなのが一番」
ほぉ…。
「…良かったです」
「有り難う大事に使うよ。ごめん、遅くなる、送って行こう」
またガサガサとしまっていた。
「でも」
「でもじゃないだろ、危ない目に遭ってるだろ。こっちだって、嫌って言われても絶対送るけど」
この人に拒否は通用しないんだ。この人も頑固だ。フフ。
「あ、はい。では…有り難うございます」
送られないと駄目みたいね。お世話を掛けてばっかりだ。
「もう歩けそうか?なんなら…」
「え?あ、歩けます、歩きます。大丈夫です」
両手を出して体の前で制した。
「ハハハ、そんなに嫌だったか…」
「…嫌っていうか、……恥ずかしいから、でした」
「そうだよな。まあ、女性だからな。意識が無いならともかく。俺もがさつだったな」
「あ、でも、…ここからは、早く居なくなれました」
「そうだろ?おんぶしたら足は痛くないし、居なくなれるし、良かっただろ。…まあ、手段だな。タクシーでも拾えば良かったんだろうな。俺も余裕がなくて気が回らなかった」
「いいえ、近いですから。拾うなら始めから自分でしてます。タクシーだとちょっと、…かなり嫌がられてたかもです」
…あ、私だって、立場は違うけど、恥ずかしいからって、抵抗までして結構嫌がっちゃった…。
「そうだな」
え?そうだなって…?。今の返事…。
「あぁ、話してるなら歩けってな。余計遅くなる、行こうか」
近いの方?嫌がられるの方?どっちにそうだなって…。普通、嫌がられての方に肯定よね。
部屋が近いなんて知らないだろうから。
「…あ、え、は、はい、そうですね」
何だか、一々言葉を細かく気にしちゃって…。変だな、私。
「こっちでいいよな?あ、歩けるか?」
「え?だから、歩けますって!」
「ハハハッ。残念」
残念て……もう…。
強引な事しちゃったから…、俺は…あれっきりになるだろうなって思ってた。今だって、仕事で居た訳じゃない」
じゃあ、会えたのは本当に偶々だったんだ…。でも、会えて良かった。それに、また助けてもらった。
「会えて良かったです。私…、自他とも認める、なんていうか、頑固なんです。思い込みが激しくて。だから、あんな風な時には、関わらないで欲しくて…、いいから、声なんか掛けずに、早く行ってと、思ってしまって。みんなそうだから。あ、ごめんなさい。
それなのに、助けてもらって、それは恥ずかしくても嬉しかったり…。あ、おんぶです。それも、暴れてごめんなさい。みんな、無視して見ないふりする人ばっかりだから、それが当たり前だって。だから、なにも一緒に、巻き添えになる必要なんて無いのにって。あんなに見られてたのに、こっち側の人になってくれて。あ、それに汗の事、誤解させてしまったかもって、嫌で降りたんじゃなくて、このままだったら、汗、また、かかせてしまうって、だから、降りるって……。
背中に居た時、おんぶは恥ずかしくて、でも、有り難くて…少しは冷静に考えてたんです。あ、ごめんなさい、これは要らない言葉でした、あの、本当に有り難うございました」
素直じゃないのも、誤解も、謝らなくちゃ、って、考えてた。良かった、全部伝えられた。
「フ、解ってるよ。これ、靴下、割りと役に立っただろ」
「あ、はい、不思議な感触でした。あ、足の感触。裸足とは違うから、痛くないけど痛いような。でも怪我はしなくて。ツボ刺激みたいな、時々微妙な拷問みたいでした。大きいから、ペンギンみたいだなって」
「ブハッ。面白い言い方だな。だから裸足は痛いだろって、聞いたんだ」
無視して行こうとしてごめんなさい。
「あー、ごめんなさい。借りておきながら。思った事言って」
「いや、いいよ、面白い。本当面白いよ」
「あー、これは、素晴らしい例え表現が得意な人が近くに居るからで、多分、日々、感化されてるんだと思います。だからこんな言い方に…」
笑わせてしまった原因が自分だって素直に思いたくなかった。靴下を履いて歩いた事も、言葉で表現した事も、どっちも恥ずかしいから。どこか、人のせいにしてしまいたかった。
「…そうか。これ、貰ってもいいの?」
「あ、はい。勿論です。芸がなくてすみません。好きな物も何もかも解らなかったから、使う物ならいいかなって。それも、どんなのがいいか解らなくて…」
悩んだ挙げ句がこれだと思われても、悩みに悩んで選んだ物だ。
「有り難う。気、遣わせちゃったな、大事に使うよ。あ、見ていい?」
「…あ、はい」
ガサガサと包装を外した。…ドキドキする。なんだか入社試験の結果待ちって感じ。ちょっと大袈裟かな。
「お。俺の好きなヤツだ。こういうシンプルなのが一番」
ほぉ…。
「…良かったです」
「有り難う大事に使うよ。ごめん、遅くなる、送って行こう」
またガサガサとしまっていた。
「でも」
「でもじゃないだろ、危ない目に遭ってるだろ。こっちだって、嫌って言われても絶対送るけど」
この人に拒否は通用しないんだ。この人も頑固だ。フフ。
「あ、はい。では…有り難うございます」
送られないと駄目みたいね。お世話を掛けてばっかりだ。
「もう歩けそうか?なんなら…」
「え?あ、歩けます、歩きます。大丈夫です」
両手を出して体の前で制した。
「ハハハ、そんなに嫌だったか…」
「…嫌っていうか、……恥ずかしいから、でした」
「そうだよな。まあ、女性だからな。意識が無いならともかく。俺もがさつだったな」
「あ、でも、…ここからは、早く居なくなれました」
「そうだろ?おんぶしたら足は痛くないし、居なくなれるし、良かっただろ。…まあ、手段だな。タクシーでも拾えば良かったんだろうな。俺も余裕がなくて気が回らなかった」
「いいえ、近いですから。拾うなら始めから自分でしてます。タクシーだとちょっと、…かなり嫌がられてたかもです」
…あ、私だって、立場は違うけど、恥ずかしいからって、抵抗までして結構嫌がっちゃった…。
「そうだな」
え?そうだなって…?。今の返事…。
「あぁ、話してるなら歩けってな。余計遅くなる、行こうか」
近いの方?嫌がられるの方?どっちにそうだなって…。普通、嫌がられての方に肯定よね。
部屋が近いなんて知らないだろうから。
「…あ、え、は、はい、そうですね」
何だか、一々言葉を細かく気にしちゃって…。変だな、私。
「こっちでいいよな?あ、歩けるか?」
「え?だから、歩けますって!」
「ハハハッ。残念」
残念て……もう…。