死にたがりティーンエイジを忘れない


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笹山と外食をしたことなんて、何度あっただろう?

一緒に食事をすること自体、めったになくて、それはわたしにとっていいことだったのか悪いことだったのか、よくわからない。


竜也は、わたしがうまく食事を取れないと打ち明けたとき、すぐに言った。


「一緒に飯食いに行きましょう。蒼さんが食いたくないものは、おれが食うから。食事の時間が合うときは全部、一緒に食いましょう」


人目のある間は、例えば大学では、わたしは吐かずに済んでいる。

部屋で一人になるのがダメだ。

だから一緒にいればいいだろうと、竜也の出したシンプルな答えこそがすべてだった。

わたしは誰かに助けてほしかった。


精神的におかしいと自覚していても、わたしは病院に行かなかった。

風邪をひいたら抗生物質を飲めば治るみたいな、そう簡単な薬なんて、摂食障害の治療には存在しない。

入院して管理してもらえるなら別だけれど、わたしはそこまで重症ではないと、自分でわかっていた。


笹山を呼び出した先は、一度だけ二人で入ったことのあるカフェバーだった。

平日の夜で、食事がメインではないその店は、がらんとしていた。


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