死にたがりティーンエイジを忘れない
.:*゚:.。:. ☆.。.:*・゜
笹山と外食をしたことなんて、何度あっただろう?
一緒に食事をすること自体、めったになくて、それはわたしにとっていいことだったのか悪いことだったのか、よくわからない。
竜也は、わたしがうまく食事を取れないと打ち明けたとき、すぐに言った。
「一緒に飯食いに行きましょう。蒼さんが食いたくないものは、おれが食うから。食事の時間が合うときは全部、一緒に食いましょう」
人目のある間は、例えば大学では、わたしは吐かずに済んでいる。
部屋で一人になるのがダメだ。
だから一緒にいればいいだろうと、竜也の出したシンプルな答えこそがすべてだった。
わたしは誰かに助けてほしかった。
精神的におかしいと自覚していても、わたしは病院に行かなかった。
風邪をひいたら抗生物質を飲めば治るみたいな、そう簡単な薬なんて、摂食障害の治療には存在しない。
入院して管理してもらえるなら別だけれど、わたしはそこまで重症ではないと、自分でわかっていた。
笹山を呼び出した先は、一度だけ二人で入ったことのあるカフェバーだった。
平日の夜で、食事がメインではないその店は、がらんとしていた。