私は強くない
あとがき
圭輔さんから、プロポーズされてから半年が経った。


私は、営業部に課長として異動した。部下として、拓真と毎日顔を合わしているけど、以前のような事はなくなっていた。

あの日から数日後に、拓真は美波や金谷君ら総出で、吊るし上げられたらしい。いい加減にしろ!と。
そして、私と香里に謝った。

みんなに言われてから、謝ること自体が遅いんだけどね。
香里もやっと踏ん切りがついた、と私に報告してきた。
私への報告なんていらないのに、律儀な子。
あんな事が発端でなければ、いい出会いだったのに…。

でも最近やっと、笑って話が出来るようになった。

そんな香里も、いつの間にか橋本君といい感じになっていると美波から聞いた。香里自身は、まだそんな気になれないらしいけど。
橋本君なら、安心して任せられるかも?なんて思いながら…


私と圭輔さんと言えば…
婚約したのを機に、「一緒に住もう」と言われて、今一緒に住んでいる。

まだ会社には正式には報告していないから、あまり公には出来ていないんだけど、柏木部長や都築部長には報告したらしい。あれから、何かと都築部長に「どうだ?名取は?」と、いろいろと、まぁ聞かれている。その度に、圭輔さんは、聞くなよ!って顔を真っ赤にしている。

だけど、こんな幸せな日が訪れるなんて少し前の私には想像が出来なかった。

周りの人に助けられて、今の私がいる。

私は強くない。

そう思っていた私はもういない…

これからは…





★★★★★
拙い文章にお付き合い、いただきありがとうございました。
どうでしたか?

違う目線から、また書けたらと思っています。

松本祥子








< 104 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop