僅か30センチの恋

自宅でお風呂に入り
身支度を整えると
またベランダを乗り越え
スズの部屋へと入る。

付き合ってからも
スズの部屋に入る事はなかったけど
やっぱりここは安心する。

隣に感じるスズの温もり。
こんなにも温かいスズを
悲しませたかと思うと
情けなくなった。

李人「重い...」

俺が言葉を続けるより先に
口を開いたスズは俺との間に
少しだけ隙間を作る。

涼美「あ、ごめん。
リトに被さってた?
リトのベッドと違って
シングルベッドだから
2人で寝るには狭いね。」
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