僅か30センチの恋

李人「うん、おやすみ。」

涼美「おやすみ。」

豆電球に照らされたスズの顔。
瞳にはうっすらと涙が溜まっていた。

ああ、なんて俺はバカなんだろう。
スズの理想の男になるために
頑張ってきたのに悲しませたら
元も子もない。

こんな瞳をさせたまま
スズを眠らせる事なんて出来ない。

李人「それで終わり?」

涼美「終わりって?」

李人「おやすみなさいのキスは?」

涼美「...バカ!」

そう言いながらもスズは目を閉じる。
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