僅か30センチの恋

李人「なあ、スズ。
すげぇダサい事、言っていい?」

涼美「お、興味深い話ですな。」

そんな俺の気持ちを知ってか知らずか
スズはいつもの様に笑ってみせる。

李人「茶化すなよ。」

涼美「ごめんごめん。ちゃんと聞くよ。」

俺は何度もスズのこの笑顔に救われた。

李人「俺はスズの幼馴染だから
小賢しい手を使った。」

涼美「小賢しい手?」

李人「俺が何度も好きって言えば
俺が強引に押し迫ればスズはいつか
俺の事を好きになる確証があった。
ゆっくり待つ余裕があれば
スズを急かす事もなかった。
無理矢理、告白の返事を
させる事もなかった。
でも、待てなかったんだ。
俺は1分でも1秒でも早くこうして
スズと同じベッドで眠りたかったし
恋人の関係になりたかった。」
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