僅か30センチの恋
多田「何で、好きに
ならないんですかね?
その幼馴染さんは木山さんの事。」
李人「長いからじゃないかな?
幼馴染としての時間が長すぎて
今更、男として見られないとか。」
少ないビールを飲み干した
多田さんはおかわりを注文し
俺に真っ直ぐな瞳を向ける。
何度も言うが、やっぱり今日の
多田さんは何だか別人みたいだ。
多田「でも、成長しますよね?
小学生、中学生、高校生、大学生
社会人って幼馴染でもきちんと
成長します。...成長と共に
相手を意識する様になると思いません?」
李人「じゃあ、俺に
魅力がないんじゃない?」
多田「それは有り得ませんよ。
木山さんほど、魅力的な人はいないです。
その魅力に気付かない幼馴染さんは
バカですね。」