僅か30センチの恋
多田「木山さんとの噂が流れてから
ずっと会ってなかったけど
今日、翔吾が家に来たんです。
良かったな、唯香。
営業部のエースと付き合うなんて
お前すげぇじゃん。幸せになれよって。
その瞬間、私は振られました。」
とりあえず俺は彼女に頭を下げた。
俺のせいで彼女の想い人に
誤解させてしまった事は
本当に申し訳ないと思ったから。
李人「まずは、謝らせて欲しい。
多田さんの想い人に誤解させて
しまった事は本当に申し訳ない。」
多田「辞めて下さいよ。
乗ったのは私の方なんですから。
甘かったんですよ。
木山さんの状況と自分の状況を
照らし合わせて勝手に期待しちゃった
私が悪いんです。初めから可能性なんて
無かったんですよ。私には。」
李人「それは違う!」
彼女の気持ちも分かる。
でも、彼の気持ちも分かる。