アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
せっかくの洸さんの誕生日に、ため息なんか駄目。そう思いながらふと視線を上げると、洸と目が合った。
洸は、いつものように底抜けに明るい笑顔で微笑む。
つられてクスッと笑う。
――洸さんは、本当に太陽のような人。
それからは、余計なことは考えず料理に集中した。
ローストビーフができあがると、次々と他の料理も完成した。
「あー、いい匂い」
「お待たせしました」
立ち上がった洸は、出来上がった料理に感嘆の声をあげながら、早速皿を手に取り並べるのを手伝いはじめた。
「陽が落ちるのも、もうすぐだ」
「ふふ、綺麗な夜景、楽しみです」
洸が出してきたワインは、洸が生まれた年のワインだった。
暮れなずむ空は、二人で笑い合ってグラスを傾け食事を楽しんでいるうちに濃い闇を迎える。
眠りから目覚めたように、街の灯りが輝き始めた。
「キレイ」
吸い寄せられるように席を立ち、ほんのひと時ふたりで窓辺に立ち、夜の街を見つめた。
鼻腔をくすぐる微かに甘く爽やかな香り。
すぐ隣に立っている洸が好きなコロンの香りだ。
灯りが揺れる街を見下ろして、その洸の香りに包まれながらふと、このまま時が止まったらいいのにと、ふと思う。
洸は、いつものように底抜けに明るい笑顔で微笑む。
つられてクスッと笑う。
――洸さんは、本当に太陽のような人。
それからは、余計なことは考えず料理に集中した。
ローストビーフができあがると、次々と他の料理も完成した。
「あー、いい匂い」
「お待たせしました」
立ち上がった洸は、出来上がった料理に感嘆の声をあげながら、早速皿を手に取り並べるのを手伝いはじめた。
「陽が落ちるのも、もうすぐだ」
「ふふ、綺麗な夜景、楽しみです」
洸が出してきたワインは、洸が生まれた年のワインだった。
暮れなずむ空は、二人で笑い合ってグラスを傾け食事を楽しんでいるうちに濃い闇を迎える。
眠りから目覚めたように、街の灯りが輝き始めた。
「キレイ」
吸い寄せられるように席を立ち、ほんのひと時ふたりで窓辺に立ち、夜の街を見つめた。
鼻腔をくすぐる微かに甘く爽やかな香り。
すぐ隣に立っている洸が好きなコロンの香りだ。
灯りが揺れる街を見下ろして、その洸の香りに包まれながらふと、このまま時が止まったらいいのにと、ふと思う。