きみと1番目の恋

翼「本当はね、違うの。」

郁人「何が?」

翼「契約更新するの忘れてたなんて嘘なの。
あの部屋、武彦に借りてもらってたの。
いわば、武彦のセカンドハウス。
別れてからも、武彦に借りて貰ったままで
それでいいやって彼に甘えて...
でも、関係が公になると、バッサリ
切り捨てられて...全部無くすなんて
本当に...私...バカだよね。」

郁人「うん、知ってる。
翼さん、嘘つくの下手だから。
俺、初めに言ったでしょ?
翼さんってそうゆう所
真面目そうだから。」

恥ずかしくなった。
私のような人間が彼と
一緒にいる事が。

だから、笑った。自嘲的に。
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