きみと1番目の恋

今日も店内はスーツを
着こなした人が数名いるだけで
とても静かな空間だった。

時間に余裕があるのか郁人くんは
私の目の前に立ったままだった。

郁人くんが忙しかったら。
郁人くんと話せなかったら。
色んな理由をつけては
渡すかどうか迷っていた封筒を
カバンから取り出し、郁人くんに渡す。

郁人「何これ?」

翼「昨日のお礼。
本当はね、何かをプレゼント
したかったんだけど
郁人くんの事、何にも分からなくて。
スケボーに関する何かをって
思って探しに行ってみたんだけど
結局、見つけられなかったんだ。
だから、素っ気ないもので
申し訳ないけど、これで郁人くんの
好きな物を買ってくれると嬉しい。」
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