真の魔性の女は、色気がない
それから、暫く経った夏の日。
ミエちゃんが、体調不良で、早退した。
大丈夫だろうか?心配だ。
トイレへと向かうフリをして、携帯からメールを送ろうとした。
「あれ、つわりじゃない?」
「えー、だとしたら加藤さんの子?」
「ミエちゃん、加藤さんとは、やって無いって言ってたけど。」
「それは、ナナちゃんは、ミエちゃんと仲が良いから、それを信じたいのも分かるけど。」
「いくら、仲が良くても、不倫してるなんていえないでしょ。ましてや、同じ会社なんだし。」
つわり?
もしかして、ミエちゃん、妊娠してるのか?
メール画面を閉じて、トイレへと向かった。