真の魔性の女は、色気がない
そういうんじゃ無いんだよね。
彼女の言葉が、頭の中でリフレインしている。
じゃあ、どういうんだよ?
静かに、席を立ち。遠回りをして、そそくさとレジ前に立った。
彼女達の方をチラッと見ると、話に夢中で、僕の存在には、気付いてないようだった。
それから、どうやって外回りを終えたか覚えてない。
最近、距離を置かれているのは、気のせいじゃ無かった。
まだ、振られたわけじゃないし。
加藤さんとは、やって無いって言ってたし。
僕は、信じるよ。ミエちゃん。
カムフラージュだとしても、二人っきりで、出掛けようとしてくれたし。
まだ、僕にもチャンスがあると思ってた。