私は、大好きな幼馴染に嫌われている
────「んんー」
疲れたー、そう言いながら、横で紗良が大きく伸びをする。
「紗良っ!」
私はこの時、放課後をずっと楽しみにしていた。
「ああ、メイクね。おっけ!今からしよっか!」
「うんっ!」
私はウキウキしながら、席に座る。
紗良は鏡などのメイク道具を取り出す。
「佳奈ってほんと綺麗な顔だね」
「え……?」
「肌ツルツルですっごく綺麗」
「そうかな……」
「うん。羨ましいくらい」
そう言っている紗良の方が、お肌は綺麗な気がする。
真っ白の肌には、ニキビ1つない。