テレビの感想文
このとき、託也が見せた受験票が。

よーく見ると「束京大学 TABAKYO」。
たばきょう。東京大学じゃない。(一瞬だし、これ間違えるよ。笑)

何か大切なことを忘れているような。
それは愛理の授業参観だった。

愛理のいる教室に入るチカラ。
愛理、先生に指名される直前まで、作文を書いてる?

愛理、作文を読む。

「私には夢がありません。
 普通こういうときは両親みたいになりたいと書くべきかもしれないけど、お母さんはともかく、お父さんにだけは絶対なりたくない。

 うちのお父さんは自分の問題から逃げて、周りの人の心配ばかりしています。
 何かできないか、いつまでも悩んでいます。
 私はそんな人間には絶対なれないと思うから。
 でも、世の中には自分のことから逃げている人はたくさんいます。
 そういう人は楽をして、自分に得になることばっかりします。
 うちのお父さんみたいな人はきっと世界に0.01%ぐらいしかいないと思うけど、そういう人が1%ぐらいになれば、この世界はちょっとだけ良くなるんじゃないかと思いました。」
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