黒縁眼鏡と銀縁眼鏡
「やっぱりその眼鏡が失敗なのかなー?
それ与えとけば知重がおとなしくなるから持たせてたけど。
やっぱり捨てちゃおうね?」

佑真のあいている方の手が、胸から下がってる眼鏡を掴んでチェーンを引きちぎった。
ずっと視線を逸らせずにいる私に見せつけると、それをそこらにぽいっと投げ捨てた。

「もう優しくなんてしないからねー?」

佑真の心が、眼鏡のフレームと一緒で真っ黒だって知った瞬間だった。


いま私は、存在を知らなかった地下室に首輪で繋がれてる。

「知重、ごはんだよー?
……ああ、また暴れちゃったんだ。
あんまり暴れると、首が絞まって死んじゃうよ?」

私の前に食事を置くと、佑真は血の滲む首筋を指でなぞった。

「外して、これ。外して!」

「おっと。危ないなー。
また、動けないように手足も繋いだ方がいい?」

掴みかかろうとしたら、鎖が届かないぎりぎりの場所まで逃げられた。
ぎりぎりと歯ぎしりし、睨んだところで効果はない。

「なんでこんなことするの!?」
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