黒縁眼鏡と銀縁眼鏡
「……思い、だし、たい」

からからに渇いた喉は張り付き、声も出しづらい。

「じゃあこれ、返してあげる。
そいつに聞くといいよ」

手渡されたのは、捨てられたと思った眼鏡。
泣き出しそうに歪んだ佑真の顔は一瞬で、すぐにまた、私は暗闇に取り残された。
眼鏡を手に、暗闇の中、丸くなる。

……夢のあなたは白倉さんでいいんですよね?
あなたは一体、誰ですか?


「イヤーッ!!!!」

自分の叫び声で目が覚めた。
目尻を拭うと涙の跡。

……思い出した。
全部、全部。

私は佑真と白倉さん――眞人の勤める研究所で、助手として働いていた。
佑真と同じ研究室に配属された私は、確かに佑真の助手だった。

でも、佑真の同期だった眞人がたびたび佑真にちょっかい出してたから、次第に眞人とも仲良くなっていき、……そして。

私が付き合っていたのは眞人。
< 16 / 21 >

この作品をシェア

pagetop