黒縁眼鏡と銀縁眼鏡
「眞人……」

眼鏡を胸に抱きしめると、涙がぽろぽろと零れてきた。

私はどうして、眞人のことを忘れていたのだろう。

私はどうして、あんなことをした佑真のことを信頼してたのだろう。

「知重」

ランプを手に降りてきた佑真は泣いている私に気が付いたのか、苦しそうに表情を歪ませた。

「……そっか。
全部思い出しちゃったんだ。
仕方ないね、僕と一緒に死のう?」

「……ゆう、ま。やめ……て」

泣き笑いの佑真の手が、私の首に掛かる。

「向こうにいって、
白倉にあやまったら許してくれるかな……?
そしたら昔みたいに三人で、楽しく……」

ぽたぽたと私の顔の上に水滴が落ちてくる。

でも、私の首を絞める佑真の力はさらに強くなっていった。

……苦しい。
私、死ぬのかな。

不意に地面を探った手になにかが当たった。
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