黒縁眼鏡と銀縁眼鏡
「知重、きて。
裏庭にうさぎが来てる」

「ほんと!?」

佑真の声に、慌ててダウンジャケットを着込んでそっと裏庭にでる。
雪の上には足跡。
その先にはうさぎさん。
「うわっ、かわいい!」

「しっ。
大きな声出したら逃げちゃうよ」

「……ごめん」

物音を立てないように、じっとうさぎを見つめる。

……かわいいなー、うさちゃん。
お鼻、ひくひくしてる。

しばらくこちらを警戒してみていたうさぎだけど、枝から雪が落ちる音に驚いて逃げてしまった。

「あーあ。
逃げちゃった」

「がっかりしなくても、また来るよ」

チュッと佑真の唇が私の唇にふれると、背筋がぞわぞわと波だった。

……ここでの毎日の生活は穏やかだ。
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