一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
一同が耳を疑った。それは、もちろん私も含め。
今、この人はなんて言った?
ぐい!
何かを言う前に取られる手。流れるように抱かれた肩が、ぞくり、と震える。
一気に食いついたような報道陣が、カメラとマイクを構えてこちらに詰め寄った。
『今のは、どういう意味ですか!』
『お二人の関係は?!』
すっ!と、腰に回される手。明らかに他人にしては近すぎる距離に、思考が停止する。
そして、その時。久我さんは思いもよらない一言を発したのだ。
「この子は、俺のだと言ったんです。スクープが欲しいなら撮ればいい。…見せつけて欲しいなら、いつでもしますので。」
(え?)
彼の長い指が頰に添えられたと思った瞬間、流れるように唇を奪われた。
思考も感情も全てぶっ飛んで、真っ白になる。
ふわっ。
甘く香る、彼の香水。
…なぜか、どこかで知っている。
そして、このキスも。
『ーー美香。』
記憶の隅で、昨夜の熱が蘇った。吐息交じりに呼ばれたその声と、目の前の彼がリンクする。
(うそ……?)
キスに呑まれそうになった私に、フラッシュの雨が降り注いだのだった。