一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
**
『お客さん、着きましたよ。』
自動ドアが開き、コツ…、とコンクリートの地面に降り立つ。
すると、そこは綺麗なホテルだった。見惚れるほど品があって豪華な外観。それに、明らかに高そうだ。
どうやら、久我ホールディングスのホテルというわけではないらしい。
スッ!
回転扉をくぐりフロントに向かう。
便箋に同封されていた鍵を見せると、エレベーター前まで案内された。
それは、スイートルームへの直通エレベーター。ホテルは違うが、一年前の記憶が蘇る。
しかし、チン、と光がついてエレベーターの扉が開くと、私は目の前の光景にどこか既視感を覚えた。
(あれ…?このホテル、なんだか知ってるような…)
ランコントルホテルと間取りが似ているわけではない。しかし、どこか懐かしい気がした。
まだ、はっきりとは思い出せない。
やがて部屋の扉の前まで来ると、私は静かに鍵穴へとルームキーを差し込んだ。
ーーガチャ
重厚な音とともに開く扉。
…と、その先の光景を見た瞬間。
私の脳裏に、鮮明にあの夜の記憶が蘇った。