一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~


「美香、ちゃんと息して。」


「…っ、む、無茶言わ、ないで…ください…!」


はぁっ、と息を吸い込んだ途端、彼の舌が絡められた。受け止めることで精一杯になるほどの甘いキスに、頭の中が真っ白になっていく。


「…手、首に回して。」


導かれるがままに、抱きついた。優しく私を撫でる彼は、キスの合間に、ふっ、と余裕の笑みを浮かべる。

まるで、最後に残しておいた一番の好物に手をつけるように。

触れたら壊れてしまいそうな繊細なガラス細工を扱うように。

肌を滑る彼の指に、体が跳ねた。


「好きだよ。」


「…!」


「好き。…ずっと、好き。」


溶けるほど甘い言葉の雨が降り注ぐ。

唇、首、耳、と落とされるキスに、呑まれていく。


「ねぇ、美香も言って。」


「…っ、え…?」


「俺のこと、好き?」


ぶんぶんと必死に首を縦に振るが、彼は満足しないらしい。

かぷ、と甘噛みされる耳。ぞくりと震えると、耳元で低く艶のある声が響く。


「…言えないの?」


「…っ!い、今ですか…?!」


「聞きたい。…焦らさないで。」


欲を露わにした綺麗な獣が、まっすぐ私を見下ろした。すがるような甘い視線に目が逸らせない。

抗えない。

もう、私はこの男に、全てを囚われているのだから。


「好きです、樹さん。」


「…!」


「ずっと、ずーっと、待ってました。」


ぎゅうっ…!


彼は黙って私を抱きしめた。

それは、力加減をしたような優しい腕で。


「…やっと、手が届いた…」


彼の、小さな声が耳元で聞こえた。

私たちは、夜が明けるまでお互いの熱を求め合った。

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