ワケあり同士による華麗なる政略結婚



「誠也、、さん、、、!ごめんなさ、、。」

『何も喋るなっ!それよりもゆっくり呼吸しろ!!!』







彼と2人きりになり、温もりに包まれて大勢の視線から解放されると少し呼吸が落ち着いてきたものの、過呼吸は止まらない。


エレベーターから足早に降りた彼は急いで何処かの部屋に入っていく。









部屋の奥にある大きなソファーにそっと降ろされて顔を覗き込まれた。







『少しはいいようだが、まだ過呼吸が出てるな。生憎ここには紙袋がない。』

「い、いいえ、、少しはよ、、くなりましたから、、時間が経てば、、きっと治ると、、思い、ま、、。」






ハンカチを口に当てフーフーッとゆっくりと呼吸をしたが、一向に良くならない。



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