ワケあり同士による華麗なる政略結婚

彼にもたれ掛かかったまま小さく呟いた。







「本当に、、すみませんでした、、。資料を届けるくらいの事もまともにできなくて。それに男性恐怖症は治ったものだと思い込んでいました。、、でもいざ誠也さん以外の男性を目の前にすると動悸がしてまともに接することすら、、出来ませんでした。」

『いや、、俺の方こそ悪かった。うちの社員は圧倒的に男が多い。だからか、、。』








ちらっとこちらに視線を向けて、また目を逸らした。


『俺が想像していたよりも目を引く。普段はスッピンに部屋着姿しか見たことなかったからな。、、出掛ける時はいつもそんな感じか?』

「誠也さんに恥をかかせてしまうといけないと思ったものですから、普段より念入りに化粧をして参りました。やっぱり似合いませんでしたか?、、ここへ来る途中も凄く視線を感じてしまって。」






こちらを見てくれないのが、似合わないと言われているみたいで居ても立っても居られなくなり、立ち上がった。

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