ワケあり同士による華麗なる政略結婚





〝美人妻〟

普段は俯き気味だが、顔を上げれば確かに誰もが振り返るような容姿をしている。


そろそろ来る頃かとロビーへ向かっている途中で、男達の浮かれた噂話を耳にした。

まさかと思い早足でロビーに入ると案の定、あいつがロビーに着いていて肩を震わせながら発作を耐えている様子が目に入った。

その目は酷く怯えていて、あいつに触る男にイライラして強めに突き離した。








抱き寄せて目があった瞬間、安堵の表情を浮かべるあいつに鼓動が高鳴る。

つい最近まで俺もその男と同じ対象だったのに、自分だけが特別かのように触れることを許されている事実に愛おしさを感じる。















もしあのままノックが鳴らなかったら、間違いなく抱いていただろう。






ソファーに組み敷けば、驚いた声や表情は浮かべるものの抵抗もなく発作も起こらなかった。


更に抱き寄せれば背中に回された小さな手。

その行動に理性が崩れる。








服の中に手を伸ばせば、吸い付くような柔らかな肌に更に熱が上がった。




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