ワケあり同士による華麗なる政略結婚
丁度、話が終わった時にノックが鳴った。
『どうぞ。』
そうドアの向こうの人物に声を掛けると〝失礼します〟と頭を下げながら入って来たのは澤村だ。
昨日の事など何も無かったかのように手帳を取り出し普段と同じように予定を読み上げていく。
「おはようございます。社長、副社長。早速ですが本日は10時より株主総会が入っております。それが終わりましたら、そのまま昼食会へと移ります。それ以降の急ぎの会議等はありませんが、夜には香川商事の社長と会食が入っております。」
『、、あぁ、分かった。悪いが夜の会食はキャセルしておいてくれ。総会後の昼食会も欠席する。あとすまないがこの携帯を修理に出しておいて欲しい。修理ができ次第、会社に連絡が来るようにしておいてくれ。俺が自分で取りに行く。』
「わか、、りました。では、そのように手配をしておきます。」
『あぁ、頼む。株主総会の前に少し前倒しして仕事を片付けてから、総会後は早退する。そのつもりでいてくれ。』
ポケットから取り出した携帯を差し出すと、それを受け取りながら小さく頷いた。
「、、分かりました。では総会前にお声がけに参ります。私はこれで失礼します。」