ワケあり同士による華麗なる政略結婚
真実を打ち明けるか迷ったが、理由も言わずに辞めさせると言い張ってもきっとこの会社のトップである父親から受理されないだろう。
そこで覚悟を決めて経緯を話す。
『、、秘書の澤村とは随分と長い間、身体の関係があった。あいつと別居を解消して暮らし始める前までは。彼女に対して特別な感情があった訳じゃない。そしてそれは彼女も同じだと思っていた。互いに欲を満たすだけの関係。、、だがそう思っていたのは俺だけだった。昨日、彼女に長年の想いを打ち明けられた。あいつの事を思えば、、もう秘書として側に置く訳にはいかない。彼女を傷つけた事に対して慰謝料も払う。もし、異動が不服なら彼女に見合う再就職先も面倒を見る。』
そう言って父親に深く頭を下げる。
すると父親の二度目の深い溜息が聞こた。
「そんな事になっていたとはな。節操が無いのは知っていたが、そこまでとは思っていなかった。、、他に関係のある子はいるのか?」
『いや、いない。今は美麗だけだ。あいつと暮らし始めて自然と他の奴じゃ駄目だと思うようになった。』
「、、そうか、分かった。澤村くんには悪いがそうして貰うしかないな。本人がここに残るならばお前以外の秘書につけよう。」