ワケあり同士による華麗なる政略結婚
玄関の中へ入ると同時に抱えあげられ、寝室のベッドの上へと優しく降ろされた。
『お前が怖がるような事は絶対にしない。、、だから今は何も考えずに眠れ。』
そう言って彼もベッドに横になって、幼い子供を寝かしつけるようにトントンと優しく背中を撫でる。
それがあんな事が遭った私への優しい気遣いだと分かっているが、今欲しいものはそんなモノじゃない。
私が欲しいモノは彼の温もり。
きっと今までの私なら、そんな事言えなかった。
でも想いが通じ合った今なら素直に伝えられる。
背中に回っていない方の彼の大きな手を両手で握りしめて、小さく呟く。
「、、怖い事なんてありません。むしろもう二度と誠也さんに触れてもらえない事の方が怖いんです。ですから、、私を誠也さんでいっぱいにして下さい。」
『お前、自分が言った意味、、分かって言ってるのか?あんな事があった後だ。優しくしてやれる余裕がない。それでも、、か?』
「それでも、、貴方の温もりが欲しい、、。」
『っ、、後悔するなよ。』
彼は余裕がなさそうな表情でそう言ったけれども、とっても優しく時間を掛けて愛してくれた。
何度も名前を呼び合って、彼のつけた無数の歯型には優しくキスを降らせ、互いの気持ちを口に出し合って、隙間なく繋がって、身体を心も満たされて、、私は彼の腕の中でゆっくりと意識が遠のいていった。
〝愛してる〟
という言葉を何度も耳元で囁かれながら、、。