大逆転ラヴァー
「子供過ぎてあの時は気付かなかったけど“大嫌いの反対の反対の反対”って普通に俺ら両想いだったんじゃん?」
「うううっ…」
「彩芽ちゃんの天邪鬼に泣かされた分、意味が分かった時の爽快感といったらもう…最高にお前を弄り倒したくなったわ」
「まさかあんたがそんな風になったのって私の所為だったり…?」
「あ?初恋を拗らせた結果のこれだよ。悪いか?」
私を見下ろす大きな瞳も、
秋風にサラサラ靡く綺麗な黒髪も、
チラッと見える八重歯も、
握った手の温かさも、
全部変わらない、あの頃のまま。
ーーーパシャ
「ちょっと、いきなり何撮った?」
「彩芽の泣き顔とかレアじゃん。初めて見たから記念の一枚」
「最低っ!消してよ!」
「やだね。俺だけしか知らない彩芽を消してたまるかよ」
だけど、チビだった夏樹は私より大きくなってしまった。
あんなに泣き虫だった夏樹に泣かされちゃうし、
あんなにイジメていた夏樹にイジメられちゃうし…
惨敗だ。