執事の君に愛されて……
「「今日からよろしくお願いいたします‼」」

オフィスは、物凄く広くてだけど比較的、男の人が多い気がする。

「新入社員の古谷 萌です。
よろしくお願いします‼」

「やあ、よく来たね。
本当、待ち望んでいたよ」

何この人……近すぎ。
至近距離で、近寄る人に少し怯えてしまう。

ーーーーーーパシッ


「すいません、お嬢様が怯えてますのでもう少し離れてください」


事務的な口調で、そして、男の手を掴んだ。

横顔を眺めたら、零の目は男を睨んでいた気がする。

気のせいかもだけどーーー。

「君か、彼女の執事と言うのは……
俺は、彼女の先輩だよ。
挨拶ぐらいで、固いことを……」

挨拶ぐらい?
いやいや、思いっきり手握られたし、顔近いし、一種のイジメかと……
めんどくさいから言わないけど……。

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