大人の恋は複雑で…素直になるのは難しい
約束の日、気合いの入る優希さんと、私、そして社内でお嫁さんにしたい女性ナンバーワンの栗原 佳世さん、一度は付き合ってみたいと男性社員が夢見る秘書課の笹倉 詩織さんの4人で待ち合わせの場所へ
私と優希さんが並んで歩き、美人2人は少し後ろからついて来てるので、小声で話しかけた。
「優希さん、この人選間違えてないですか?」
「えっ、どうして?合コンでしょ?綺麗どころを揃えるもんじゃない⁈」
「この合コンで、優希さんは臣さんを試すんですよね。それなのに、臣さんがあの2人に目移りしてたら話にならないって分かってます?」
「それならそれで、仕方ないって諦める。あいつの気持ちを確かめるには、この人選は間違えてないわ」
「でも…気持ちを確かめるだけなら、他に方法があったと思いますよ」
「いいのよ、これで!」
言い切られてしまうと、何も言えない。
臣さんに出会って、まだほんの数週間…何を焦って答えを出そうとしているのだろう?
待ち合わせの場所は、駅近くのダイニングバー[コンフォルト]智奈美達の二次会会場だった場所でもある。
待ち合わせ相手である臣さんの名前を告げると案内された奥の個室で、彼らは待っていた。