Ignition
「ちょっと新井さん、冗談はそのお腹だけにしてくださいよ。私だって付き合うなら、優しくて背が高くてファッションセンスのいい人じゃなきゃ嫌です。坂巻さんみたいな」
最後の一言だけ声をうっとりさせ、桐谷はテーブルに肘をついた。
「坂巻の性格の良さは俺も認める。でもあいつ、そんなにお洒落か?」
「……それが分からないから、新井さんってモテないんです」
「はっきり言うなよ。でもいいんだ、この歳になって今更モテたいとも思わないし実際それどころじゃないからな。日曜の件は夜にでも美香と話してみるよ」
「わかったらすぐにメールください。買い物に行く場所は私にまかせて、新井さんは美香ちゃんを日曜に連れ出すことだけ考えてくださいね」
先程とは打って変わった優しげな口調でそう言って、桐谷は微笑を浮かべた。
最後の一言だけ声をうっとりさせ、桐谷はテーブルに肘をついた。
「坂巻の性格の良さは俺も認める。でもあいつ、そんなにお洒落か?」
「……それが分からないから、新井さんってモテないんです」
「はっきり言うなよ。でもいいんだ、この歳になって今更モテたいとも思わないし実際それどころじゃないからな。日曜の件は夜にでも美香と話してみるよ」
「わかったらすぐにメールください。買い物に行く場所は私にまかせて、新井さんは美香ちゃんを日曜に連れ出すことだけ考えてくださいね」
先程とは打って変わった優しげな口調でそう言って、桐谷は微笑を浮かべた。