Ignition
「うちの会社美人率高いのに誰にも興味なさそうだし、ましてや私になんて全然。……美香ちゃんを大事にしたいと思ってるのも知ってたし、新井さんのそういうところも好きだったから、本当に諦めてたんだ。
……だけど、美香ちゃんから『栞那さんがお父さんの彼女だったらいいのに』なんて言われたら、火が着いちゃうじゃないですか」
切なさと熱の入り混じった視線を向けられて、新井の中で燻り続けていた迷いが吹き飛んだ。
桐谷の手を力任せに自分の方に引き寄せる。バランスを崩した桐谷がソファの上に片膝をつくと、髪をまとめていたクリップが外れて、床の上にカツンと落ちた。
豊かな髪が胸の上に広がる。顔にかかった髪を避けてやると、桐谷は目を潤ませたまま少しだけ眉を釣り上げた。
「新井さん、女性に対する扱いがちょっと乱暴過ぎるんじゃない?」
ひとすじ伝った涙を拭おうともせず、新井の脚を挟むようにもう片方の膝をソファに載せる。
……だけど、美香ちゃんから『栞那さんがお父さんの彼女だったらいいのに』なんて言われたら、火が着いちゃうじゃないですか」
切なさと熱の入り混じった視線を向けられて、新井の中で燻り続けていた迷いが吹き飛んだ。
桐谷の手を力任せに自分の方に引き寄せる。バランスを崩した桐谷がソファの上に片膝をつくと、髪をまとめていたクリップが外れて、床の上にカツンと落ちた。
豊かな髪が胸の上に広がる。顔にかかった髪を避けてやると、桐谷は目を潤ませたまま少しだけ眉を釣り上げた。
「新井さん、女性に対する扱いがちょっと乱暴過ぎるんじゃない?」
ひとすじ伝った涙を拭おうともせず、新井の脚を挟むようにもう片方の膝をソファに載せる。