Ignition
「うーん、そうなんだよね。実はそれ、待ってる間ずっと考えてたの。でもやっぱり受けてみようと思うんだ。塾の先生たちからも、そのための勉強たくさん教えてもらったし、実績出すのがいちばんのが恩返しかなって」

「難関には変わらないから、そりゃあ喜んでくれるとは思うが。受かったからって必ずそこに行かなきゃいけないってわけじゃないんだからな」

「うん。……あ、でも栞那さんと付き合うとしても、私はいない方がいいのかな?」

 美香は軽い調子で付け加える。それに即刻反論しようと口を開いたとき、「お父さん、私ずっと前からかわいい妹が欲しかったんだ。頑張ってね」と言い出すから、新井は脱力してしまった。
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