Ignition
■2
待ち合わせをしたオーガニックライフは、この日も女性グループ客に埋め尽くされている。天窓からの自然光、木材を基調とした落ち着いたインテリアに、駅近、川沿いという恵まれた立地も手伝って、この界隈随一の人気店である。
平日ランチの競争率の高さは新井も知るところであったが、どんな裏技を使ったのか、桐谷は窓際の好ポジションを押さえていた。
「頼んでおきましたよ、日替わり。食後のドリンク出るのがいつも遅いから、アイスにして先に持ってきてもらうようにしました」
「ああ。ありがとう」
桐谷は仕事仲間であると同時に、週末の飲み仲間でもある。あまり気の長くない新井の性格をよく心得ている。
新井は向かいの席に腰を下ろす。待っている間に頭の中でずっと考えていたのか、桐谷は突如として話の続きを始めた。
「それで、さっきの話ですけど。私ね、エレベーターの中で新井さんのスマホ見たとき、絶対に新井さんと同年代の人の服を選んでるんだと思ったんですよ。だから愛人……じゃなくて彼女か。が、できたと思ったわけ」
待ち合わせをしたオーガニックライフは、この日も女性グループ客に埋め尽くされている。天窓からの自然光、木材を基調とした落ち着いたインテリアに、駅近、川沿いという恵まれた立地も手伝って、この界隈随一の人気店である。
平日ランチの競争率の高さは新井も知るところであったが、どんな裏技を使ったのか、桐谷は窓際の好ポジションを押さえていた。
「頼んでおきましたよ、日替わり。食後のドリンク出るのがいつも遅いから、アイスにして先に持ってきてもらうようにしました」
「ああ。ありがとう」
桐谷は仕事仲間であると同時に、週末の飲み仲間でもある。あまり気の長くない新井の性格をよく心得ている。
新井は向かいの席に腰を下ろす。待っている間に頭の中でずっと考えていたのか、桐谷は突如として話の続きを始めた。
「それで、さっきの話ですけど。私ね、エレベーターの中で新井さんのスマホ見たとき、絶対に新井さんと同年代の人の服を選んでるんだと思ったんですよ。だから愛人……じゃなくて彼女か。が、できたと思ったわけ」