宿命~フェイト~
暇な月曜だなー
そう思っていたら中学の時の同級生が飲みに来てくれた。
ラッキー!
彼は中古車の販売や買取をしている。
商売がうまくいってるようで羽振りがいい。
はるなと3人で盛り上がった。
「そういえば、昨日子供の運動会に行ったらあいつに逢ったよ。ほら、亮…だっけ?」
私は固まった。
彼、翔ちゃんとは何度か亮の店で飲んだ事がある。
私と亮の事は薄々気付いてたと思うけど何も言わなかった。
さすが同級生。気が利くじゃん!と思っていたのに…
いったいこいつは何を言ってるんだ?頭が真っ白……
「俺のかみさんと職場一緒だったんだなー
子供、同じ保育園だったんだなー?」
はっ???子供???
翔ちゃんの奥さんは看護師。子供はまだ小さくて病院の保育園に預かっていたはず……
実は亮はバツイチだった。東京から帰って来る時に奥さんと子供を連れてきたけどすぐ別れてしまって子供とは会っていないと聞いていた。
どういう事?奥さんは東京に戻らずにこっちにいたって事?
子供って前の奥さんとの子供?
パニック状態。
計算すると、もう5歳くらいになっているはず……
「何才くらいの子だった?多分前の奥さんとの子供だと思うんだけど……」
「まだ抱っこしてたから小さいよ。」
「えっ 亮が抱っこしてたの?」
「うん」
何かを察したのか翔ちゃんはひきつった顔をして、トイレにたってしまった。
計算が合わない。
亮が赤ちゃんを抱いている姿が浮かんだ。
うそーー!
どういう事?
カァーっと頭まであっつくなった。
多分誰かが見ていたら、私の顔が青から赤へ 変わったのがはっきり解っただろう。
その位バクバクしていた。
その後は全く仕事にならなかった。
普通を装っていたけど頭の中は?だらけだった。
という事は同棲してる彼女は彼女じゃなくて奥さん?そして赤ちゃんまでいるの?
私は騙されていた?
そうだと思えば思い当たる事はたくさんあった。
店に出ている時間帯以外の電話は彼女の手前嫌がったわりには、休みの日や朝方に退屈だから電話してみた。なんて時もあった。
彼女は?と聞くと仕事だと言っていた。
こんな時間になんの仕事だろう?看護師かな?なんてふと考えたりしたけど、聞いてしまうといろいろ想像してしまうのも辛いので聞かなかった。
いろいろ考えていると決定的な事を思い出した。
亮の店でよく会う晃司。
彼は私が小学生の時の同級生。亮の店で偶然再会した。狭い街だからよくある事だ。
何度か一緒に飲んだ事もあった。
その時の会話を思い出した!
「よくここで会うけど、樹理は俺と亮の関係しってるの? 」
「知ってるよ!」
「誰から聞いた?」
「えっ?亮からだけど」
「何て?」
「親同士が知り合いで家族ぐるみの付き合いだって」
「……ふーん」
「えっ?違うの?」
晃司のお父さんはもう亡くなっている。
お墓参りにも一緒に行くって、亮に聞いた事がある。
晃司は私の質問は流して
「樹理、今度ご飯食べに行こうよ」という。
いくら焼きもちやきの亮でもそんなに仲がいい晃司なら許してくれるだろうと思って、携帯番号の交換をしていたら亮がきた。
「何してんのー?」
「晃司と今度ご飯食べに行くのー」
「ふーん」
いつもなら俺も行くーとかささってくるのに嫌な顔してた。
晃司が帰った後、亮は『晃司とご飯行くの?行かなくていいよ。』なんてぶつぶつ言ってたからいつもの焼きもちだと思って、大丈夫だよ、社交辞令だから!なんて言って忘れていたけど
思い出した!
晃司に妹がいた事を……
何とか仕事を終えて、亮の店に行った。
今日は大事な話をしたいのに混んでいる。
端の席に座り、いつものように亮と飲み始めた。
「そういえば、ふと思い出したんだけど、晃司って妹いたよね?確かナースじゃなかった?」
昨日の運動会で亮も翔ちゃんを見たんだろう。
ピンと来たらしく顔が歪んだ。
「帰り話そ。」
亮は仕事を続けたけどその笑顔はひきつっていた。
そして一度も私の方を見ることはなかった。
閉店まで黙々と飲み続けた。
どんなに呑んでも酔えない。
もう涙も出やしない……
そう思っていたら中学の時の同級生が飲みに来てくれた。
ラッキー!
彼は中古車の販売や買取をしている。
商売がうまくいってるようで羽振りがいい。
はるなと3人で盛り上がった。
「そういえば、昨日子供の運動会に行ったらあいつに逢ったよ。ほら、亮…だっけ?」
私は固まった。
彼、翔ちゃんとは何度か亮の店で飲んだ事がある。
私と亮の事は薄々気付いてたと思うけど何も言わなかった。
さすが同級生。気が利くじゃん!と思っていたのに…
いったいこいつは何を言ってるんだ?頭が真っ白……
「俺のかみさんと職場一緒だったんだなー
子供、同じ保育園だったんだなー?」
はっ???子供???
翔ちゃんの奥さんは看護師。子供はまだ小さくて病院の保育園に預かっていたはず……
実は亮はバツイチだった。東京から帰って来る時に奥さんと子供を連れてきたけどすぐ別れてしまって子供とは会っていないと聞いていた。
どういう事?奥さんは東京に戻らずにこっちにいたって事?
子供って前の奥さんとの子供?
パニック状態。
計算すると、もう5歳くらいになっているはず……
「何才くらいの子だった?多分前の奥さんとの子供だと思うんだけど……」
「まだ抱っこしてたから小さいよ。」
「えっ 亮が抱っこしてたの?」
「うん」
何かを察したのか翔ちゃんはひきつった顔をして、トイレにたってしまった。
計算が合わない。
亮が赤ちゃんを抱いている姿が浮かんだ。
うそーー!
どういう事?
カァーっと頭まであっつくなった。
多分誰かが見ていたら、私の顔が青から赤へ 変わったのがはっきり解っただろう。
その位バクバクしていた。
その後は全く仕事にならなかった。
普通を装っていたけど頭の中は?だらけだった。
という事は同棲してる彼女は彼女じゃなくて奥さん?そして赤ちゃんまでいるの?
私は騙されていた?
そうだと思えば思い当たる事はたくさんあった。
店に出ている時間帯以外の電話は彼女の手前嫌がったわりには、休みの日や朝方に退屈だから電話してみた。なんて時もあった。
彼女は?と聞くと仕事だと言っていた。
こんな時間になんの仕事だろう?看護師かな?なんてふと考えたりしたけど、聞いてしまうといろいろ想像してしまうのも辛いので聞かなかった。
いろいろ考えていると決定的な事を思い出した。
亮の店でよく会う晃司。
彼は私が小学生の時の同級生。亮の店で偶然再会した。狭い街だからよくある事だ。
何度か一緒に飲んだ事もあった。
その時の会話を思い出した!
「よくここで会うけど、樹理は俺と亮の関係しってるの? 」
「知ってるよ!」
「誰から聞いた?」
「えっ?亮からだけど」
「何て?」
「親同士が知り合いで家族ぐるみの付き合いだって」
「……ふーん」
「えっ?違うの?」
晃司のお父さんはもう亡くなっている。
お墓参りにも一緒に行くって、亮に聞いた事がある。
晃司は私の質問は流して
「樹理、今度ご飯食べに行こうよ」という。
いくら焼きもちやきの亮でもそんなに仲がいい晃司なら許してくれるだろうと思って、携帯番号の交換をしていたら亮がきた。
「何してんのー?」
「晃司と今度ご飯食べに行くのー」
「ふーん」
いつもなら俺も行くーとかささってくるのに嫌な顔してた。
晃司が帰った後、亮は『晃司とご飯行くの?行かなくていいよ。』なんてぶつぶつ言ってたからいつもの焼きもちだと思って、大丈夫だよ、社交辞令だから!なんて言って忘れていたけど
思い出した!
晃司に妹がいた事を……
何とか仕事を終えて、亮の店に行った。
今日は大事な話をしたいのに混んでいる。
端の席に座り、いつものように亮と飲み始めた。
「そういえば、ふと思い出したんだけど、晃司って妹いたよね?確かナースじゃなかった?」
昨日の運動会で亮も翔ちゃんを見たんだろう。
ピンと来たらしく顔が歪んだ。
「帰り話そ。」
亮は仕事を続けたけどその笑顔はひきつっていた。
そして一度も私の方を見ることはなかった。
閉店まで黙々と飲み続けた。
どんなに呑んでも酔えない。
もう涙も出やしない……