【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―
虚言したことに怯えて、ずっと、先帝の楚妃も、黎祥の楚妃―楚流霞(ソ リュウカ)も、宮に閉じこもっていた。
全てが露見して、片付いた今、それを赦免して、翠蓮の権限で彼女の希望を聞いた。
彼女は、皇家に仕えたいと。
だから。
「私、彼女を……流霞を、侍女に召し上げたばっかりなんだけどっ!?」
「いいんじゃないか」
「良くないでしょ!?」
「どうして?」
「だっ、だって……元妃、そして、楚家の娘ってだけでも気が引けるのに……ましてや、王妃だなんて」
「王妃でも、皇族に使える例はよくある。問題ない。だから、私も秋遠も許可を出したんだ。問題があるのなら、ちゃんと止める」
「そんなんで……夫婦生活はどうなるの?あけすけに言ったら、夫婦の営みとか」
「……本当にあけすけだな。そういう点は考慮するし、それに、休日は王府に帰れるようにするよ。皇后の侍女っていうのは、確かに貴族の娘が基本的に対象だが、誰がなってもいいものだ。命の危険は大変あるが。普通の仕事と、変わらんよ。希望を出せば、暇を与えられる。それも、お前の権限でな。翠蓮」
「そういうもの……?」
「そういうものだ。そこに私は介入できない」
黎祥は柔らかく、笑って。