君と見つける、恋の思い出
俺の今までの行動、全てが気に入らなかったわけか。
まあ当然だよな。
「蓮くん。君には心ってものがないのか?」
真剣な顔を向けられた。
……なにを言う。
心くらいある。
「お兄ちゃんの言いたいことは、それだけ?」
目が笑ってなかった。
今日はよく、叶花が怒ってるところを見るな。
こう、他人事のように捉えている時点で、俺は結斗さんにどう思われてるか、なんてどうでもいいんだな、と思う。
「……うん」
結斗さんは言ってしまったという後悔からか、俺たちから顔をそむけた。
しかし、意外と軽い内容でよかった。
結斗さんからの攻撃は、思った以上に心へのダメージがなかった。
「……わかった。じゃあ、私の番だね」
……これはマズいかもしれない。
結斗さんがあの人の二の舞になる。
「お兄ちゃんは、蓮くんのなにを見てきたの? 八年、ただただ嫌いだと思って、蓮くんと接してきたの?」
……叶花の言葉はなぜか、俺に精神的ダメージを与える。