今夜、夫婦になります~俺様ドクターと極上な政略結婚~


明日の式は、お昼すぎから執り行われる。

そのため、午前中には挙式場に向かい、準備をしなくてはならない。

ベッドに入る支度を済ませ、二人揃って寝室へと向かう。

このマンションに移り住んできた当初は、それぞれの部屋にベッドを入れて別々に寝ていたけれど、あの祝賀会のあと、使っていなかった寝室用の部屋に二人で眠れる広いベッドを入れた。

それからは、怜士が当直で家を空ける時以外は一緒に眠っている。

ベッドへと入ると、怜士は決まって横から沙帆の顔を眺める。

髪を撫で、沙帆が眠りにつくところをじっと見守っているのだ。

今日も変わらず、怜士は自分の指で梳くように沙帆の髪に触れる。

間接照明のオレンジっぽい光の中で、視線を上げた沙帆と目が合った。


「怜士さんは……子どもとか、欲しいですか?」

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