からめる小指  ~愛し合う思い~
「おめでとう。」

「ありがとうございました。」

「元気でね。」

「また、大学でね。」

春とは名ばかりの、雪が舞う校庭で

思い思いに写真におさめる………元生徒達。

ホンの30分前に卒業した子供たちだ。

俺は、学校生活のラストを迎えた千尋と……想い出の数学準備室で過ごしている。

「写真はいいのか?」

俺の質問に

「あれから毎日ここで一緒に過ごして、いっぱい写真撮ったもん。」

一緒のベットから起き………朝食を食べて……一緒に学校に行った

バレンタインの翌々日。

ニヤケた俺に「足元を救われるぞ!」と叱る大川先生と

「生徒に手を出したらダメでしょう。」とからかう樹。

結婚式のスピーチは、この二人に決定だ。

卒業式の準備だとウソぶいて、毎日ここで一緒に過ごした。

残りの時間を惜しむように。

俺と千尋は、これからも変わらず一緒にいる。

ここだって………変わらずそのままだ。

それでも卒業を期に、それぞれが変わっていく。

淋しいと言ってしまえばそうだが…………

期待と希望も溢れてる。

人間の考え方一つなんだ。

「それでも、卒業した今日の写真は………2度と撮れないぞ。」

俺の言葉に「そっかぁ!」と素直に応じて撮り始める。

これから長い時間を、俺達は一緒に過ごす事になる。

それでも、今日という日は2度とこない。

だったら、笑顔でいられる努力を毎日しよう。

そうして、いつか年を取った時……

笑い顔のいっぱい詰まったアルバムを眺めながら、お茶を飲もう。

その長い長いゴールに向かう、今日は一歩だ。
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