焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
嘘でしょ、こんな時間にどうして立ち話をしているの?

入口の前で立ち話をしていたのは、同じ棟に住む奥様三人組。
比較的、ここに住む住民はみんな良い人で引っ越してきて半年が経つけれど、ご近所さんとは良い関係が築けていると思う。

私以外にも働いている人はいるし、お互い協力し合いながら掃除当番などを請け負っているし。

だけど、どうしても苦手な人もいる。それがまさにあの三人組。なにかにつけて旦那さんの階級で物事を語る癖がある。

中にはそれで陰口を言われて嫌になり、出ていった人もいるとか……。

幸い蒼は、若くしての出世でエリートとして一目置かれているようで、嫌味などは言われないけど、あからさまな態度にいつもどう対応したらいいのか困っていた。

どうしよう、あそこを通らないと家に帰れないけど、ただ通り掛かるだけでは済まないよね?

きっと掴まってまたいつものように「ご主人はすごいですね」って褒められて、「奥様も働いていて、偉いわー」なんて心にも思っていないようなことを言われるんだろうな。

それを覚悟して向かっていると、私に気づいた三人組がこちらを見た。
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