焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
よくテレビで流れる場所の他に、小さな子供が遊べるアスレチック広場もあり、賑やかな声が響いている。

平和祈念堂から公園内を見回し、景色を目に焼きつけていると隣の彼がポツリと呟いた。

「悪かったな、旅行一日目にこんなコースを回らせて」

「えっ、どうして?」

どうして謝るの? だってふたりで決めたコースだ。

「私も沖縄に行くなら、まずはしっかりと自分の知らない沖縄の歴史を知りたいと思ったし、高校生では理解できなかったことをたくさん知ることができてよかったよ?」

思ったことを伝えると、彼は目を見開いた後、笑みを零した。

「ありがとう。そう言ってくれて安心したよ。……俺もしっかり沖縄の歴史を知らないことには、旅行を回れないと思っていたから」

そう言うと蒼は、私の手を握ると公園内を見回した。

「俺たちが日々、業務にあたっている理由や思いと、戦争で亡くなっていった方が抱いていた思いは共通していると思うんだ。……国を守りたい、愛する人や家族、友人が待つ場所へ帰りたい。誰もがそう願っていたと思う」

「……うん」
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