焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
もう今日は会えないと思っていたから、本当に嬉しかった。

「それに織田さんも杏に会えて、嬉しそうだったし。なに? あんたたち、もう付き合ってるの?」

「ちがっ……! 違うから!」

ムキになって否定すると、みどりは声を上げて笑う。

「なによ、そんなにムキになることないじゃない」

「だってみどりが変なことを言うからっ……!」

プイッとそっぽ向くと、みどりは笑いを堪えながら「ごめん、ごめん」と謝ってきた。

「だけど真面目な話、どうなのよ。織田さんのこと。告白されたんでしょ? 杏はそれを聞いてどう思ったの? 今は?」

「それは……」

質問責めしてくるみどりにたじろぐ。

すると彼女に「少し休もうか」と提案され、近くの休憩所へと向かった。

ドリンクを注文して喉を潤おした後、みどりは私の様子を窺いながら聞いてきた。

「杏がさ、あいつと別れた後にずっと恋愛してこなかったのは、やっぱりまだ忘れられないから?」

「ううん、そんなことない」

それだけはハッキリ言える。完全に陸人への恋心は消えているから。
< 95 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop