イジワル執事と王太子は伯爵令嬢を惑わせる
「それが、思ったほどにはモントクローゼス様に受け入れてもらえなかったようで、ひどく落ち込んでおりましたの」

「そんなこと……まったく存じ上げませんでしたわ……」

 では、ドレスはいらないと言った時に急に不機嫌になったように見えたのは、そのせいだったのか、とアディはようやく飲み込めた。

 だが、そんなことを知らなかったあの時点では、ただ田舎者と馬鹿にされたようで腹立たしかっただけだ。ルースがそんな風に思ってくれていると知っていたら…… 

 アディは、一つため息をついた。

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